東京都内の路線図の秘密
多くの路線が入り詰まる東京都内の電車事情ですが、初めて訪れる方にとっては非常に分かりにくい迷路のようになっています。
東京に住んでいる方でさえも、初めて乗り降りする駅では時々迷ってしまうくらい複雑ですので、特に外国人観光客の方や、日本人観光客の方でも迷路であるに違いませんね。
世界的にみても、ここまで入り組んでいる路線図は珍しく一つの駅から何本もの乗り換え列車が運行されているのは中々ないそうです。
例えば、ニューヨークのメイン駅のグランドセントラル駅からは5つの所属路線、韓国のホンデ入口駅からは3つの所属路線、ロンドンのセントパンクラス駅からは4つの所属路線が乗り入れています。
しかし、東京で最も利用者が多い新宿駅の所属路線は5社が乗り入れていますが、その5つの鉄道会社が更に行先別に多くの路線を持っており、その数はなんと10路線数も新宿からアクセスすることが可能です。
そのため、新宿駅からどこへでもアクセス可能という便利さがある反面、非常に複雑で乗りたいホーム先まで中々たどり着くことが難しいというデメリットもあります。
そんな都内の路線図について、知る人ぞ知る複雑な路線図を持つゆえに起こる問題点や、秘密をご紹介していきたいと思います。
都内地下鉄の断面図から見る問題
普段皆さまが見る都内の路線図は、東京を上からみてどこからどこへ行くことができるというような路線図だと思います。
しかし、この路線図を縦に切ってみたとき、つまり東京を縦に切って断面図としてみた時に分かることがあります。
それは、都内の地下は地下鉄の路線まみれであるということです。つまり、空洞の洞窟まみれなのです。
特に、大江戸線に乗る際に気付いた方は多いかと思いますが、大江戸線の改札まで行くのに長い時間をかけて地下へ降りませんか?
それもそのはず、都内を走っている地下鉄の中で最も深いところにあるのが都営大江戸線なのです。
大江戸線でもっとも深い所となると地下49メートルの深さを走っているそうで、一番深い場所にある駅名が、大江戸線の六本木駅が地上からホームまで最大42.3メートルの深さがあるそうです。
そのため、駅に到着したとしても、実際に外の空気を吸うことができるのは、電車を降りてから5分程度の時間がかかります。
地下鉄に乗る場合は、時間に余裕を持って移動していきましょう。
では、この東京の地下は地下鉄まみれという点から問題になってくることは、道路の陥没です。
地下鉄が多く運行されているということは、悪く言うと穴まみれということです。
空洞の筒が都内の地下に多く埋まっている、かつ地上には多くの高層ビルが立ち並んでいるという状況で、陥没問題は多くの専門家の頭の中でも課題となっています。
また、東京には地下鉄だけではなく、首都高速も地下にあったりと思ったよりも複雑に入り組んでいるのです。
地震などの自然災害が多い日本で、この問題をどう解決していくのか、予防していくのかが今後の東京都の課題であることに間違いないでしょう。